開発コンサルタントの仕事: ダッカテロ事件を受けて

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Evernoteに保存Evernoteに保存
  • 3

皆様こんにちは。

バンコクからLANIです。
未だにバングラデシュは開発コンサルタントは新規渡航は禁止令で行けない状態が続いてます(2016年7月13日現在)
今回は、事件後、開発コンサルタントとは?ということについて色々質問を受けるので、こちらで回答致します。

開発コンサルタントって危険なところばっかり行くの️

外務省の安全管理体制に乗っ取り、戦場カメラマンや、戦場ジャーナリストのように渡航禁止令のでているような危険なところに行くことはありません。
数年前の安全なときにシリアに日本政府の仕事でいったことを得意げに話す同業の知り合いもいたくらいです(下記参照)

バングラデシュ邦人殺害に思うこと

バングラデシュも相当安全な国と思われていて、2015年のランプール邦人殺害以来、車以外での外出禁止、地方出張の事前登録など、多くの制約はありましたが、コンサルタントが入ると、どこに行くのも護衛の人を連いてくると聞いている、パキスタン、パプアニューギニアなどと比べて、安全な気分がありました。


にほんブログ村

バングラデシュと日本のODA事業での関係は?

日本の二国間政府開発援助(2014年)の10大供与相手国は,以下のとおりです。支出総額で6位、支出純額で4位と、この年に大型事業が多かったベトナム・インドと比べ、桁が少ないですが、長年順調に関係を続けてきた国といえます。

日本の二国間政府開発援助の供与相手国上位10か国(2014年)
順位 二国間援助計
国または地域名 支出総額 国または地域名 支出純額
1 ベトナム 1,883.98 ベトナム 1,523.09
2 インド 1,450.08 インド 704.81
3 インドネシア 569.94 イラク 365.45
4 フィリピン 473.28 バングラデシュ 307.70
5 タイ 415.72 アフガニスタン 269.67
6 バングラデシュ 405.66 パキスタン 244.30
7 イラク 376.01 ミャンマー 213.92
8 スリランカ 328.58 タイ 157.10
9 パキスタン 280.45 スリランカ 133.49
10 アフガニスタン 269.67 カンボジア 124.31

(単位:百万ドル)

[表]日本のODA供与相手国上位10か国(2014年)(外務省)

また、無償事業、有償事業(円借款)、技術協力プロジェクトの違いなど、詳しくは、下記が割りと詳しいので興味のある方はどうぞ。

「円借款」や「無償援助」は終了 対中国ODAの現状は? 2015年12月BLOGOS

犠牲者の方と知り合いでしたか?

当時、職員以外のODA関係者がダッカに70名ほどいたと言われています。似たプロジェクトで挨拶して知っているのが半数程度、先方とはあまり接点のないプロジェクトだったので、お知り合いではなかったです。ただ、ある程度狭い業界でよくご一緒する会社の人々であり、犠牲者の方と同会社の方々がダッカにいた当方のことを事件中ずっと心配してくださってメールをくださいまして、結果を知った後はつらかったです。


にほんブログ村



現地では、よく食事などでお出掛けするのですか?

去年のランプール邦人殺害以来、徒歩やリキシャは禁止、車移動と言われており、通勤の帰りやどなたかの送迎の帰りの車を回してもらって買い物や食事にいくことは週一回程度でした。三年前はランプール事件もなく、移動自由でしたので、週二、三回はリキシャで出かけていましたが…。

何故こんなことが起こったんだと思いますか?

付き合いのある高学歴の現地友人達が、口裏を合わせたように同じことを言っていたことは・・・比較的貧しい方のいく初等教育の学校のマドレシア(イスラム教の教義を教える学校)に狂信的な団体が混じり、半ば洗脳的になったというもの。

しかし、蓋を開けてみれば、実行犯は海外大学にも通っていた富裕層の高学歴な若者達。
日本人の開発コンサル友人の一人は、日本のオウム真理教に例えて、「高学歴者の活躍の場のない不満では?」と言っているが…


にほんブログ村

この国の識字率はUNによるといまだに60%程度(2013)。
UNICEF統計

一部によると、この統計は、「自分の名前をかけたら識字」と言っているというくらいの危うさもあるという。
こうした教育を受けられない、貧しい人たちが喉から手を出して欲しがっている、衣食住に心配のない生活と、高い学歴…。それらを全て持っていたのに何故…
という疑問はLANIも残ります。

また、与党と野党の争いで不満が鬱屈しているという見方も。
バングラのテロ、国内の政治的争いが助長 Wall street journal

はたまたサウジアラビアなどとの関連をいうことも。
なぜこれほどテロが急増しているのか? 知られざるサウジ王室の異変

真相は、複数の要因があると思うのですが、穏やかなムスリムの多い親日国バングラデシュと、この国で多くのODA事業を行ってきた日本と、二国の蜜月時代もグローバル化の波によって着実に変化しているとは言えるようです。

なお、本件に関する経験談はこちら。

ダッカで人質襲撃事件に巻き込まれるところだった!!
* この内容は、生存確認ができていないときのもの(02/07/2016 午前)で、今回の犠牲者の方のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の方々...
Holeyのバンコク店で喪に服す。
皆さんこんにちは! バンコクからLANIです。ダッカからEID中(ラマダン明けのお休み)移動しました。 今年は相方の関連で、バンコク...

写真はこの前の週末にいったアユタヤ・ワットマハタートの木の根に埋もれた仏頭。情緒あふれるところです・・・
P1050162

(Visited 434 times, 1 visits today)
スポンサーリンク